「20歳のソウル」を読んだ話
読書って、面白い。
自分ではない誰かの人生を追体験することができるから。
本を通してこころに残るのが共感でも、批判でも、はたまた感銘でも、その持つ意味は大きい。
1人の青年の人生を追体験し、この日、この瞬間に感じている心のざわめきをどうにかして残したい。
嫌いだった課題ランキングを勝手に開催するとしたら余裕で1位にランクインするほど読書感想文が苦手だった私が、1冊の本にここまで心を動かされ、自ら読書感想ブログを書いています(笑)
私事ですが、今日21歳になります。
そんな私がどうしても"20歳"であるうちに読みたかった本がこちら
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「20歳のソウル」
著者:中井由梨子 (幻冬舎文庫)
わたしとこの本の出会いはひょんなことでした。
-2021年 10月 1日-
『Aぇ! group 佐野晶哉 「20歳のソウル」で映画デビュー』
そう、先程の写真からもお察しのことと思いますが、映画化に伴い 私の好きな芸能人、いわゆる「推し」の出演が決まったからです。
ただそればかりではない。
自分自身 中高大と吹奏楽に触れていたこと、市船の所在地 船橋市生まれであること、そして今"20歳"であること。
本を手に取る前から 読むきっかけとしては十分すぎるくらい、この物語に惹かれていました。
「20歳」
みなさんはこの年齢を聞いて、何を想像するだろうか。
お酒が飲めるようになる。
人生の節目であり、新たなスタート。
大人の世界が分かり始めて、制限を感じ始める時期。
でも大人になりきれている自覚はあまりなくて、まだまだ大きな夢を見ていたい時期。
そう、
この物語は、肺癌を患い たくさんの夢を抱えたまま20年という生涯を生き抜いた、1人の青年の実話ストーリー。
忙しなく過ぎる日々の中で後回しになっていた読書だが、これを読めるのは今日しかない。
そう感じ、20歳最後の日にページをめくりました。
まだ読まれていない方もいらっしゃると思うのでネタバレはしません!!
みんなぜひ、手に取って読んでみてください!
思わず涙がこぼれるシーンもありました。
けど。
この本の中で1人の青年が亡くなったのは事実だけど。
読み終えてわたしの心に残ったのは、悲しみや悔しさじゃなかった。
この感覚をどう表したらいいのか分からないけど、大きな希望というか、私の人生に新たな道標が示されたような、そんな感覚...
人生に優劣をつけたいわけではないけれど、
大切なのは長さじゃなく、密度だと思う。
人生が終わる日のことなんて私には想像する余地もなくて、何だか分からないけど長生きしたいな〜なんて思っていた自分が恥ずかしい。
今日、大義くんより1歳年上になる私だが、人生の密度でいうと完敗だ。
濃い人生の輝きは果てしない。
私の中で憧れと目標が生まれた瞬間だった。
私はいま、生きている。
こころに蠢く 大きな存在を抱えながら。
浅野大義くん。
会ったことはないけれど、そしてこれから先会えることもきっとないけれど、私は彼のことが大好きだ。
解説にもあった、「人間は二度死ぬ」という言葉。
「人生は一度きり」ともよく耳にするが、1度しかない人生に 終わりが2度もあるだなんて、神が与える運命は残酷だな とぼんやり考えたこともあった。
でも本当にその通りだろうか?
この本を通して、大義くんは生まれた。
私がこの本を開いたとき、間違いなく"産声"を上げた。
この産声が お空の大義くんには聞こえたかな...
大義くんは私の心の中で生き続ける。
この存在が心から消えることは 決してないだろう。
「人間は二度死ぬ」
いや、私の解釈だけど、
人は何度でも生まれることができ、生きる可能性を秘めているのではないか。
このことに20歳で気づけた私は幸せ者かもしれない。このタイミングで「20歳のソウル」、そして浅野大義くんに出逢えて本当に良かった。
私はいま、生きている。
心の中に生まれた大義くんと共に。
そして命ある限り、
最後の瞬間まで 自分らしく生き切りたい。
映画公開も楽しみにしています。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
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